『なぜ名前だけがでてこないのか』を読んだ

図書館で見つけたこの本、まさにこのタイトル通りの疑問を持っていたので借りてきました。



読んでみてわかったこと・・・

記憶には優先順位がある

長期記憶には種類がある
  • 意味記憶・・・化学式、言葉の意味、数式など
  • 手続き記憶・・・身体で覚えた記憶(車の乗り方など)
  • エピソード記憶・・・経験や出来事など
このうち、「顔や人柄は浮かぶのに・・・」の方の記憶がエピソード記憶で、「名前がでてこない・・・」の方の記憶が意味記憶

私たちの遠い祖先は、自然界で生き残るために膨大な情報を取捨選択する必要があった。脳は情報をフィルターにかけ、「食料をたくさんみつけて嬉しい」とか「外敵に出会って怖い思いをした」など、情動が強く動かされるほど重要な情報だと判断するように発達した。
→これがエピソード記憶

一度覚えた名前や言葉は記憶から消去されてしまうわけではないけれども、エピソード記憶に比べると記憶の紐づけ細くなってしまい、思い出しにくくなる。


加齢に負けずに記憶力を維持するには

加齢によって「覚える力」はそれほど低下しないが、「引き出す力」が弱まってくる。
記憶の原動力となるのは情動です。情動が動くような楽しかったり、嬉しかったり、感動するような出来事が多ければ多いほど若いころの記憶力を維持する豊かな生活環境になります。(P160-P161)

映画を見る、友人とおしゃべりをする、毎日単調な仕事でも「今日はミスしなかった」などの達成感を感じれば情動は動く。

情動の振れ幅が小さければ脳は老化する。
積極的に「何か面白いことはないか」と探してみることが重要。


記憶力を高める食品は

残念ながらない、とのこと。。
よく言われるDHAやEPAは「体にいいので結果的に脳にもいい」という以上の期待はできないとのこと。

※・・・ですが、カカオのことは書かれていなかったので、期待して食べ続けようと思います。ちなみに、カカオポリフェノールには脳の神経細胞の活動を促進するBDNF(脳由来神経栄養因子)を増加させる働きがあることがわかっています。BDNF(脳由来神経栄養因子)は、うつ病やアルツハイマー型認知症と関連性があることがわかってきています。
脳由来神経栄養因子 (BDNF) の役割と運動の影響(PDF)


以上、自分にとって重要そうな部分だけまとめました。

他にも、記憶が美化されるのはなぜか、デジャヴの仕組み、睡眠の重要性、効果的な覚え方(語呂合わせ、繰り返しの重要性)、運動との関係、サヴァンの人とそうでない人の違いなど、興味深い話が載っていました。が、知っている話も多かったかな。。

私はここ2~3年くらいで一気に記憶力の低下が進んでいる気がします。芸能人の名前が本当に出てこない!
数年前までは、母が常に芸能人の名前をめちゃくちゃ言っているのを不思議な気持ちで聞いていたのですが、今まさに自分がそうなりつつあります!同世代の友人も似たような感じ!こわい!
脳を老けさせないためには、ドキドキ、わくわく、達成感が大事なんですね。長らくもっさりした生活を送っているからな。。気を付けなくっちゃ。。




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ABOUT ME

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加齢に怯える団塊ジュニアです。
同世代の夫と、推定年齢23歳のヒョウモントカゲモドキ(♂)と暮らしています。
調べたこと、試してみたことなどを備忘録を兼ねて書いています。
長い間更新していませんが、無料のドローソフトInkscapeのHow toサイトもやってます。